ピュアテンGP 4WD FW-06 の4サイクルエンジン化
改造レポート
諸事情により数年間、趣味のラジコンカーの改造に取り組むことが出来なかったのですが、
今年に入り久しぶりにラジコンカーの改造に取り組むことが出来ましたのでレポートを作成してみました。
【背景】
最近、環境にやさしい製品を作るということから、エンジンを製造しているメーカもエンジンのラインナップを最小限にして、モータを作りだしたりで、ガスパワーのラジコンカーを改造するのも難しい状況になってきたと感じています。
世の中の流れですから仕方ないのかもしれませんが・・・
数年前まで、カー用エンジンとしてFS-26S-Cエンジン(4サイクル)が存在し、2stから4stに載せ替えるためのパーツなども多く販売されていたので簡単に搭載が可能でしたが、現在は、中古品ですら入手できない状況となっています。
この、4サイクルエンジンを搭載した改造モデルをいくつかご紹介いたしましたが、既に、その改造モデルも故障して修理できず眠った状態となっています。
気持ち切り替えて、新規に4サイクルエンジンを搭載したモデルを作ってみることにしました。
【改造ベース車】
KyoshoピュアテンGP 4WD FW-06
【改造概要】
今回は、ピュアテンGP 4WD FW-06に搭載されていたGXR15エンジン(2サイクル)を飛行機用最小のエンジンであるFSα56(4サイクル)に載せ替えをしてみました。
【改造内容】
FS-26S-Cと比較してFSα56は寸法が大きく違っていることから、シャーシ―は全面見直しが必要となりました。
@エンジン搭載部の面積が足りないので必要な面積を新たに追加。
Aエンジンのシャフトの長さが長いため、前方に搭載されている燃料タンクはエンジンの横に配置しなおし。
B同様に2スピードミッションの位置も前方に搭載しなおし。
Cそれに伴い、前後のプロペラシャフトも長さが合わなくなり、改めて製作しました。
D前方に2スピードミッションが移動することで、ハンドル操作用のサーボが干渉若干、右側に移動させることで干渉を防ぎました。
Eエンジンの冷却はヘリコプター用のファンを流用。サイズ的に何とか適用できました。
エンジンとの連結はトイレの保守に使われるOリングがちょうどよいサイズでしたので使用しました。
以前は京商からクーリングファンセットが販売されていましたが、もうどこを探してもありませんでした。
F排気は後方排気としてOSから販売されているフレキシブルエキゾーストパイプを使用して自作のマフラーと連結しました。
G吸気側は、京商から販売されていた4st用のインテークマニーホールドを流用しました。
【エンジンの仕様】
★FS-26S-Cの仕様
行程体積 4.41cc
出力 0.5ps/17,000r.p.m.
ボア 18.5mm
実用回転数 2,000〜22,000r.p.m.
★FSα56
行程体積 9.32cc
出力 1.0ps/10,000r.p.m.
ボア 24mm
実用回転数 2,400〜13,000r.p.m.
【テスト走行結果】
排気量が大きくなったことで、スピード感もアップし、かなりトルクフルな走りとなっています。
扱いは少し大変になりましたが、走りは満足しています。
排気音も甲高い2サイクルの排気音から、低音のきいた4サイクルの排気音となりました。
いい感じです。
坂 原 善 行
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