FW−05RRに直列2気筒水冷エンジン(4.22CC)搭載
今回は、レーシングマシンのような速さは追求せず、“実車のメカニズム”に近づけることを目指しました。
理由として実車は多気筒エンジンが搭載されておりますのでRCカーの分野でもいつかは多気筒エンジンを搭載して
みたいと思っていました。
今回、ベルテックのご協力を得て2気筒エンジンを作製。ついに、RCカーに多気筒エンジンを搭載し、走行させ
ることができました。長年の思いが叶いました。
以下に今回の製作に関しての情報を記述いたします。
- キット付属のシャーシを基本として、レイアウトを検討。
- そのままでは使用できないことが確認できたため、3mmアルミ板切り出しで自作し、レイアウト全てを
見直し。
- 2気筒エンジン搭載により、シリンダー1個分が長くなるため、前後を接続するプロペラシャフトの長さも
自作して調整。
- 多気筒エンジンはアイドリング安定性が良くないため、プラグヒートが必要。
- 中スローでプラグヒートできるようなヒートシステムを自作した。
初めは電動カー用の7.2Vバッテリーから1.5Vを作るような回路を検討しておりましたが、搭載面積、重量な
どの問題から通常のニッケル水素単三タイプ2600mAhを2本並列接続することで対応させました。
- バッテリーケースは廃品のリモコンの電池ケースを利用。
これにより、走行時の振動による電池のはずれがなくなった。
また、電池ケースの電極がスプリングタイプだと電流が流せないため、板バネタイプに変更した。
- 前方のプロペラシャフトが短くなったことにより、燃料タンクの実装を縦置きから横置きに変更。
- これによりシャーシから若干燃料タンクが、はみ出す形となるため、サイド排気タイプのマフラーだと、干
渉してしまうことが確認できた。
- 干渉させないためにはマフラーを外側にずらすか、燃料タンクの実装位置を上げる方向となる。
このあたりは、搭載ボディにも影響するため、排気は実車同様後方排気を試みることにした。
- 排気系は出力重視型ではなく、排気音重視とし、気筒ごとに分け、別々
のマフラーに4サイクル用のステンレスエキゾーストマニホールドを使って接続しました。
- これにより、爆発タイミングの違いによる排気音のずれが明確となり、いかにも多気筒エンジンと思われる
ような音になりました。
- 排気方法は実車同様、後方排気タイプにしました。マフラーはタミヤTM−4マフラーを使いましたが、そ
のままでは大きすぎて搭載できないため、半分の大きさに変更。更に角度をつけて搭載させました。
- 水冷システム採用について
- もともと強制空冷の予定でしたが、直列2気筒ということで、どうしても後方側が冷却不足となってしまう
ため、水冷方式に変更すことになった。
- 前回作製したタミヤのミニクーパ水冷仕様の
データを基に水冷システムを構築。
- 循環ポンプの駆動部分とラジエターを自作。ラジエターはパイプ式で銅パイプに銅板を半田付けする方法にて
作製。
- ラジエターに空冷ファンを取り付け、ラジエターの冷却効果を向上させた。
- 冷却水についてはRCショップにて搭載できそうなサイズの燃料タンクを調査しましたが、ちょうど良いサイ
ズのものがなかったため、化粧水の小分け容器(50CC)に改造を加え、冷却水用のタンクとしました。
- エンジンはベルテックに単気筒エンジン2個を支給し、張り合わせて2気筒エンジンを製作ただくようにお願いした。
- 2個を張り合わせというと簡単なイメージを思い浮かべるが、なかなか苦労したようで、シャフトは作り直し、
中は柔軟性があって外は硬いというのがシャフトの材質に合っているようで、硬すぎると折れてしまうし、
柔らかいと曲がってしまうといった具合のようです。
何本か試作品を作って確認したようです。
- また、エンジンの仕様に関しては2気筒交互爆発型と同時爆発型の2つがありますが、実車同様交互爆発型を
希望しましたが、エンジンの構造を大きく変更しなければならないことから、リスクが大きいため、今回は、
リスクが少ない同時爆発型(トルク型)エンジンとしました。
- マフラー最終段のマフラーカッターはタミヤTG-10mk1のミニバンパーを加工して取り付けております。
- 車速に関して
- 調整中ですが40〜50km/hといったところでしょうか・・・
- 製作期間は4ヶ月程度。ボディはVW BEETLEとしました。
以 上
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